2人目の女性のうまくいった勉強方法をご紹介します。
数学が苦手なADHDの女性が反復練習でうまくいった勉強方法
- 【性別】女性
- 【年齢】42歳
- 【診断名】ADHD
- 【診断された時期】今年
ADHDの特徴について
数字に関するものと、短期記憶を要するものが苦手なので、証明・集合・統計といった思考ベース以外の数学分野は軒並み全滅でした。また、暗記が多い世界史も苦手でした。
その一方で、言語分野は突出していたので、国語は勉強する必要がないほど得意でした。
小論文も、あらかじめ傾向と対策をきちんとしておけば、あとは何とか得意分野に持ち込んで書くだけなので、比較的得意でした。
とにかく、暗記ベースのもの、短時間で記憶を総動員して組み合わせなければならないものは苦手としていました。
ADHDの勉強方法について
失敗した勉強方法
暗記はとにかくだめでした。やってもやっても頭の中からすぐ逃げていく感じでした。
また、1つの科目を2時間以上やるのは苦痛でしかなく、塾通いでの学習は対人関係もあり苦痛でしかありませんでした。
塾ではいじめに遭ったこともあり、今でもスクーリングによる資格取得は難しい状態です。
うまくいった勉強方法
数学でも、反復による勉強(同じ問題を何度も繰り返してやる勉強方法)は割とうまくいったと感じています。
それから、暗記を伴う日本史でも、本を読むことで解決しました。
あとは、ひたすら書く勉強法は良かったと思います。
勉強がうまくいった理由
数学に関しては、記憶が消えてしまう速度以上に反復して量をこなすことで、記憶が短期記憶ベースから長期記憶ベースにシフトしたのだと思います。
ただし、相当な量をこなさないと無理なので、ADHDが特にひどい方には長時間の勉強はお勧めできません。1つの分野で1時間が限度だと思います。
それから、こなす量は普通の人の3倍~5倍必要だと考えてください。1つの公式を覚えるのに30問~50問やらないと無理だと思います。
日本史に関しては、読みやすい漫画や小説・伝記などがたくさん出ているので、それを読むようにしていました。
幸い、言語分野が突出していたので、本を読むこと自体は苦痛ではなく、2時間で文庫本1冊を読み終える程度のスピードがありました。
単純に記憶に頼ろうとすると、片っ端から記憶が抜けていくので、実際に手を使って書く方法は良かったと思います。
主治医によると、「五感のうち、2つを駆使すると、記憶が抜けにくくなる傾向がある」とのことです。
私の場合、書いたことによる視覚、そして、手を動かしたことによる触覚の活用が正解だったのかもしれません。
過去の勉強を振り返って
しておけばよかったなと思うこと
子どもの頃に発達障害の診断が出ていて、特性が判明していれば、もっと楽に勉強できたかもしれません。
子どものころは、塾の決まった勉強法に無理やり押し込められていたので、かなり時間にロスがありました。
後々気が付きましたが、私は塾などに通うよりも、自分のペースで独学した方が向いているタイプだったようです。
親にしてもらいたかったと思うこと
私の親は、できることにだけ目が行って、できないことは「どうしてできないの」と言ったり、徹夜で勉強しても「怠けている」と平気で言う親でした。
そのため、高校受験の時にはうつ病になり、ストレスから抜毛症や膵臓炎になりました。
「ほかの子と何か違うな」ともっと早く気づいて、できないものはできないと諦めてほしかったです。
私にとって、今でも親は無理解で、恐怖感の対象でしかありません。
現代の日本では発達障害が広く知られるようになりましたが、私が子どもの頃に、もっと発達障害についての情報が世の中に広まっていればと思いました。
数学が苦手なADHDの方にメッセージ
もし、自分にとって得意分野と不得意分野にかなり大きなばらつきがあると感じたら、一度精神科や心療内科などで検査を受け、発達障害がないか確認した方がいいと思います。
グレーゾーンの方も、自分の特性を見抜くことで、より楽に勉強ができるようになると思います。
また、万が一親御さんに「お前はダメな奴だ」「怠けている」と言われても、信じないようにしましょう。
単に、親御さんが発達障害に対して無知なだけです。あなたは全く悪くありません。