- 【性別】女性
- 【年齢】22歳
- 【診断名】自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)
- 【診断された時期】高1
22歳の女性、大学4年になります。小学生の頃にちょっとしたいじめがきっかけで、それから友達がいませんでした。
周りとの付き合いが苦手で、自分から率先して話掛ける事も無く中・高と1人で過ごしてきました。
心配した母が高校1年生の時に病院へ連れて行ってくれたのですが、そこで診断されたのが広汎性発達障害でした。
その中で自閉スペクトラム症・自閉症スペクトラム障害として近くの病院の心療内科に高校卒業まで通院しました。
あなたの特徴について
小さな頃から折り紙を作ったり、好きな映画を見たり漫画を見たりと自分の興味があるものに対しては何時間でも掛けて夢中になって取り組んでいました。
折り紙を折るのが子供ながらに大人勝りになったり、手芸に打ち込んで父に手作りのマスコットをプレゼントしたりと周りが少し驚いていました。
苦手なのはやはり友達付き合いで、集団の中にいるととても困りました。学校祭や体育の授業など全て体調不良を原因に欠席をしていました。
授業の時間だけは1人でいても不安ではなかったので、黙々と勉強をしていました。
今まで試して失敗した勉強方法
学生時代に友達がいなかったので、学校へ行く目的は授業を聞くしかありませんでした。
授業では国語系や社会系が得意だったんですが、保健・体育や数学になると心ここにあらずと言う感じで授業内容が全然といっていいほど頭の中に入ってきません。
文系は得意で興味があり記憶に残っていたのですが、理系になると数字を見ているだけで全然解らなくなり投げ出してしまいました。
先生から授業で聞いた教科書のページを復習しますが、数学は模試では常に平均点を下回りました。
うまくいった勉強方法
このままでは希望をする大学の進学を諦めるしかないと考えていた頃に、心配をする母から勧められて家で出来る進研ゼミ学習を取り入れました。
教科書とゼミで事前学習を行い、同レベルの数学に付随した内容の新しい学習をし直す事にしたのです。
学校で習った勉強の復習はあまり必要じゃないんじゃないかと思い、数学に対して興味を持とうと思って始めて見ました。
前もって教科書とゼミを使って勉強をし、次の日の苦手な数学の授業を聞いて理解をする、そうするとこの内容が聞いたことあると言う授業が増えてきて、また勉強を聞いて見たいという気持ちになりました。
全然、頭の中に入ってこなかった数式や数字に興味が湧いてきたのです。
授業で聞いた内容を復習するよりも、自分で先に予習をしてある程度の内容を頭に叩き込んで授業を聞く楽しみが出来ました。
興味が持てて投げ出さず勉強をしたおかげでぐんぐん模試の点数が伸びて、希望大学の平均まで持っていくことが出来たのです。
勉強がうまくいった理由
小さな頃より興味がある物事に対してはスバ抜けて集中力が向いてて、無い物に対しては投げ出してしまう自分の特性に気が付きました。
自分に合った勉強方法を見つける事で効率が上がり成果に繋がるのはとても喜ばしい限りでした。
興味を持ち集中力を注ぐのが成功の秘訣だと思います。
しておけばよかったと思うこと
中学生の時から、学校の授業の内容はどちらかと言うとうわの空で聞いていました。
教科書を開いて先生の話を聞いて宿題を出されて、次の日に宿題の答え合わせをする義務的な要素が強かったと思います。
歴史的な人物や事件などの自分に興味のあることは、家に持って帰って映画を見て思い返したり、漫画を見たりして興味が沸いてきたのを覚えています。
高校に入り数学の勉強に行き詰ってしまい初めて、自分に必要な最適な勉強方法に気が付いたきがします。
過去よりも未来、復習よりも先んじて予習をして興味を持った勉強方法が自閉症の私にとって最適な勉強方法な事に気が付きました。
もう少し早く気が付いて、中学頃から勉強方法を見直し成績を上げていれば、もっとランクの高い大学に進めたのは間違いありません。
親にしてもらいたかったこと
親は友達がおらず勉強しかない娘に対して、きっと気が付いていたのでしょう。気づかせるタイミングが勉強で行き詰った高校の時だったと思います。
親を責める気はなく、持って生まれた自分の特性を理解し現状に対してどれだけ合わせられるかが鍵であり、成長であると感じました。
同じような特徴をもつ方にメッセージ
自閉スペクトラム症・自閉症スペクトラム障害の診断を受けて将来を描けなかった私は今、大学を卒業しようとしています。
持って生まれた自分の特性を理解しましょう。又、常に変わり続ける社会において現状を理解し、周りの助けを得ながら自分を出しましょう。
勉強方法を少し変えるだけで未来が明るくなり、自分の興味が増えていきます。
過去よりも未来に目を向けて1歩前に進む事が出来ればきっとすばらしい人生を歩めると思います。